3 利用者負担について

1) 利用者負担の仕組みと軽減措置
 利用者負担はサービス量と所得に着目した負担の仕組みとされ,その負担は所得等に配慮した負担(応能負担)とされています。
 なお,同一の世帯に障害福祉サービスを利用する障害者等が複数いる場合,障害福祉サービスと介護保険法に基づく居宅サービス等を併用する障害者等がいる場合などで,利用者負担の合計
額が一定の額を超える場合には,高額障害福祉サービス費等を支給され負担が軽減されます。また,補装具にかかる利用者負担も合算して利用者負担の軽減が図られます。
 ただし,自立支援医療,療養介護医療,肢体不自由児通所医療及び障害児入所医療にかかる利用者負担については,合算の対象外とされています。


2)利用者負担に関する軽減措置
 サービス等の利用形態別に軽減措置があります。詳細は,相談事業所や福祉課等でお尋ねください。下記は適用例。
(1)20 歳以上の入所施設利用者
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限設定)

 ○ 補足給付(食費・光熱水費負担を減免)
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)
(2)グループホーム・ケアホーム利用者
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限設定)
 ○ 補足給付(家賃負担を軽減)
 なお,食費や居住費については実費負担ですが,通所施設(事業)を利用した場合には軽減措置が受けられます。
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)
(3)通所施設(事業)利用者
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限設定)
 ○ 食費の人件費支給による軽減措置
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)
 なお,就労継続支援A型(雇用型)事業を利用する場合,事業 主の負担により減免措置が受けられます。
(4)ホームヘルプ利用者
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限設定)
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)
(5)20 歳未満の入所施設利用者
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 高額障害福祉サービス費(世帯での所得段階別負担上限設定)

 ○ 補足給付(食費・光熱水費負担を軽減)
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)
(6)医療型施設利用者(入所)
 ○ 利用者負担の負担上限月額設定(所得段階別)
 ○ 医療型個別減免(医療,食事療養費と合わせて上限額を設定)
 ○ 生活保護への移行防止(負担上限額の低減)

 

3) 障害者の利用者負担
(1)月ごとの利用者負担には上限があります
 障害福祉サービスの定率負担は,所得に応じて次の4 区分の負担上限月額が設定され,ひと月に利用したサービス量にかかわらず,それ以上の負担は生じません。

負担額
負担額

(注 1) 3人世帯で障害基礎年金1 級受給の場合,収入が概ね300 万円以下の世帯が対象となります。
(注 2)収入が概ね600 万円以下の世帯が対象となります。
(注 3)入所施設利用者(20 歳以上),グループホーム・ケアホーム利用者は,市町村民税課税世帯の場合,「一般 2」となります。

 なお,所得を判断する際の世帯の範囲は,住民基本台帳での世帯が原則ですが,住民票で同
じ世帯となっていても税制と医療保険で被扶養者でなければ,障害のある方とその配偶者を別
世帯の扱いとすることができます。


所得を判断する際の世帯の範囲

(2)療養介護を利用する場合,医療費と食費の減免があります

<医療型個別減免>
療養介護を利用する方は,従前の福祉部分負担相当額と医療費,食事療養費を合算して,上限額を設定します。
(20 歳以上の入所者の場合)
低所得の方は,少なくとも25,000円が手元に残るように,利用者負担額が減免されます。
※市町村民税非課税世帯が対象です。

 

 通所施設を利用している場合は,低所得の方,グループホーム・ケアホーム利用者で所得割 16万円未満の方を含む一般 1 の方の場合,食材料費のみの負担となるため,実際にかかる額の約3分の 1 の負担となります。なお,食材料費は,利用する施設ごとに額が設定されます。

(3)グループホーム・ケアホームの利用者に家賃助成が講じられます
 グループホーム・ケアホームの利用者が負担する家賃を対象として,利用者 1 人あたり月額 1万円を上限に補足給付が行われます。
 生活保護世帯,市町村民非課税世帯が対象です。

(4)生活保護への移行防止策が講じられます
 負担軽減策を講じても,自己負担や食費等実費を負担することにより,生活保護の対象となる場合には,生活保護の対象とならない額まで自己負担の負担上限月額や食費等実費負担額を引き
下げます。

 

4)障害児の利用者負担(20歳未満の入所施設利用者を含みます。)
① 月ごとの利用者負担には上限があります

5)障害に係る自立支援医療
 従来の障害に係る公費負担医療(精神通院医療,更生医療,育成医療)が,自立支援医療に変わりました。
 精神通院医療(精神保健福祉法),更生医療(身体障害者福祉法),育成医療(児童福祉法)が 平成 18年 4 月に新体系に移行し,自立支援医療制度になりました。
 自立支援医療制度では,「支給認定の手続きの共通化」「利用者負担の仕組みの共通化」「指定医療機関制度の導入」が図られています。医療の内容や,支給認定の実施主体については,従来
どおりです。

自立支援医療の利用者負担と軽減措置
 所得に応じ,月ごとに負担上限額が設定されています。負担上限額がひと月あたりの医療費の 1割を超える場合は,自己負担は1 割となります。
 なお,一定の負担能力があっても,継続的に相当額の医療費負担が生じる人々(高額治療継続者〈いわゆる「重度かつ継続」〉)にもひと月当たりの負担に上限額が設定されるなどの負担軽減策が講じられています。
 入院時の食事療養費又は生活療養費については,入院と通院の公平を図る視点から原則自己負担となります。

 

6)補装具の制度
障害者等の身体機能を補完し,または代替し,かつ長期間にわたり継続して使用されるもの等。
義肢,装具,車いす等の補装具については,これまでの補装具給付制度が個別給付である補装具
費支給制度に変わりました。
以前の現物支給から,補装具費の支給へと変わっています。利用者負担については平成 24年 4
月から所得に配慮した負担となるとともに,障害福祉サービスと介護保険法に基づく居宅サービ
ス等に関わる利用者負担と補装具に係る利用者負担を合算したうえで利用者負担の軽減が図られ
るようになっています。
支給決定は,障害者又は障害児の保護者からの申請に基づき,市町村が行います。
<補装具費の支給の仕組み>
① 利用者が市町村へ補装具費の支給申請
② 市町村が補装具費支給決定
③ 利用者と補装具製作・販売業者で契約
④ 補装具製作・販売業者から利用者へ製品の引渡し
⑤ 利用者から補装具製作・販売業者へ補装具購入費の支払い
⑥ 利用者から市町村へ利用者負担分を除く補装具費について支払いを請求
⑦ 市町村から利用者へ補装具費を支給
<補装具費支給制度の利用者負担>
 補装具費支給制度の利用者負担は,所得等に配慮した負担となっています。
 なお,世帯の所得に応じて負担上限月額が設定されます。
 負担上限月額は,生活保護受給世帯,市町村民税非課税世帯は 0 円,市町村民税課税世帯は37,200 円です。
 なお,障害福祉サービスの負担額等と合算され,高額障害者福祉サービス費による軽減措置の対象となります。